「自分は普通」という思い込み

他人の家の中を覗くと...

人は自分のことをつい「普通」「標準的」と思ってしまいがちです。

 

自称個性派の人でさえ「いやいや普通はこうでしょ」と思い込んでいることがあります。

 

マーケティングではそのような「普通という思い込み」に気をつける必要があります。

 

先日、あるセミナーを受講しました。

 

そこでは、調査員が一般のご家庭を訪問して、そこにあるモノや家事のやり方を具体的に見る、という調査手法を紹介していました。セミナー内で実際の調査対象の家の中の写真も紹介してくださいました。

 

そのご家庭は、バルミューダの空気清浄機(5万円くらい)がありました。また、見栄えの悪い消耗品は詰め替え容器に入れていたり、日用品もちょっと上質なデパートブランドを使うなどしていました。

 

とはいえ、ものすごくお金持ちとか、呆れるくらい家の中が整っている、というわけではなく、私の感覚だと「ああ、暮らしを大切にしている人でこういう人はよくいるよね」という程度の印象でした。

 

するとある方が挙手をしてセミナー講師に質問しました。

 

「すみません、今の方はすごくこだわりがあるというか、特殊な方だと想うのですが...」

 

私は思わずえっ!?と思いました。私にとっては特殊ではなく、むしろよくいそう、くらいに思っていたからです。実際に講師の方はいえ決して特殊ではなく…と答えていました。

 

おそらくこれはこの調査対象者のライフスタイルが"たまたま"その質問者の方とは遠く、私にはそこそこ近かったからでしょう。

 

もちろんこれの逆もあるはずです。特殊な事例であっても、"たまたま"自分自身の生活や考え方に近いということで「うんこれが普通だよね、標準だよね」と思い込んでしまうケースです。

 

マーケティングを行う上で「自分の肌感覚」「自分の生活者としての感覚」はもちろん大事です。しかし、だからといってそれを無意識に標準や普通、多数派だと思い込んでしまうことがないようにしたいものです。