健康食品を買うのは健康に気をつけている人か

見えづらい欲求を探る

マーケティング・リサーチを専門とする方から聞いた話です。

 

あなたは健康食品のマーケティング担当者だとします。

 

マーケティングではターゲティング、すなわち「誰に売るか」がとても大事です。万人に売れる商品はないのですから、宣伝にしろ価格設定にしろ「こんな人に買ってもらおう」と狙いを定めることが重要です。

 

さて、あなたは自社の健康食品を「どんな人」に売るべきでしょうか。すなわち「どんな人」なら自社の健康食品を買ってくれるでしょうか。

 

「健康食品を買う人って、それは健康に興味や関心がある人でしょう」

 

確かにもちろんそれはそうなのですが…もっと具体的にはどんな人でしょうか?

 

「そりゃあ、健康食品を買うくらいだから、健康に気を配っていて、運動をしたり、食事の栄養バランスに気をつけたり、ということをしている人ではないでしょうか」

 

普通そう考えますよね。健康食品を買う人=健康に興味関心があり、日々運動や栄養に気をつけている人だと。

 

ところが、その方によると必ずしもそうではないのだそうです。

 

その健康食品の顧客像で少なからず一定数いるのが、

 

「暴飲暴食で運動も全然していない、健康から程遠い人」

 

なのだそうです。

 

これは「健康食品を買う人=健康を意識している人」とは真逆のイメージですよね。

 

ところがその不健康な人は、こんな理由で健康食品を買っているのです。

 

「仕事が忙しく、自炊する時間がなくていつも外食。だから栄養バランスはメチャクチャ。それに運動する時間もない。だからせめて、健康食品を取り入れることでそんな不摂生な生活を”チャラ”にしたい」

 

確かに言われてみればなんとなくわかりますね。

 

もちろんその人は健康的な生活を送りたい、でも今のライフスタイルではそれは無理、だからせめてその健康食品を食べることで健康的な生活をしている「気がしたい」のです。

 

もしも「健康食品を買う=健康的な生活を送っている人だ!」と決めつけていたら、このような人たちのニーズは見落としていたかもしれません。

 

「○○を買うのは××な人」と安易に決めつけることは危険です。このような表には出にくい「潜在的なニーズ」も考慮する必要があります。